TOBBYの日記

#日常のインサイト

データデータデータ・・・データ崇拝主義を何とかしたい⑤

■データとは何か?

 

『大日本百科事典』(小学館, 1980)は、データという言葉を次のように定義しています。

 

データ(data) : データム(datum)の複数形で、「論拠・基礎資料、実験や観察などによって得られた事実や科学的数値」などを意味する。「与える」意のラテン語ダーレ(dare)の受身形からでたもの。 

 

つまり「発生している事象+特定の意味を内包する表現」がデータなのです。

単なる”数字”とは違います。

 

データが生まれた背景、消費者が"それ"を選択する理由、そしてその行動の背景にある「インサイト」を読み取ることで初めてデータに価値があるのです。

 

例えば、イチロー
【通算3089安打、509盗塁】
と言ったところで、数字だけに注目しても、野球を知らない人からしたら何が凄いかが分かりません。

 

過去、ほかのメジャーリーグで活躍した選手らのデータとの相対比較や、日本人がメジャー球界に進出して成果を出すことそのものの社会的影響力や価値など、一定の文脈が根底にあるから意味を成すのです。

 

データドリブンなどといわれる時代ですが、本当にデータを扱うためにはデータの定義を見直し、得られる事象の背景の理解に努める必要があると学びました。